








雲ができるまで 永井宏 信陽堂
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目次
NINE FOLKLORE
ひとつの巣箱 8
ふたつのバッグ 12
トレラタブレ 14
よっつの雲 18
いつつの風景 22
むっつめのカフェ 26
セヴンドッグス 30
やっつの夏 34
ここのつの洗濯 36
SUNLIGHT BOOK
デイズ 40
カフェ 44
エンジェル 57
ハウス 68
ドア 77
レシピ 81
セゾン 86
シャンソン 96
フォトグラフ 105
レイ 108
シスター 117
エッフェル 127
ポモドーロ 140
ストア 153
スーパーナチュラル 164
ガーデン 174
ウクレレ 185
ペア 195
ディボース 201
オムライス 211
BEARSVILLE
ガレージセール 224
アメリカンキルト 235
ブックストア 243
ポストカード 251
マイホーム 263
サンライト 271
あとがき 285
あたらしい雲ができるまで 288
90年代の永井宏さんのこと 堀内隆志 294
この本のなりたちについて 298
カフェ、音楽、雑貨、アート、詩、写真、花、料理……
90年代のはじめ、湘南葉山の〈サンライト・ギャラリー〉を舞台に、
夢と憧れを手がかりにして自分らしい生きかたを模索する若者たちの姿。
舞台はアーティスト永井宏さんが湘南・葉山のはずれで1992年~96年に運営していた〈サンライト・ギャラリー〉。海と山に囲まれた湘南で、永井さんの「誰にでも表現はできる」という言葉に背中を押されて、バブル以降の新しい価値観を求め自分らしい生きかたを模索する若者たちが集い、この場所からたくさんの才能が巣立っていった。
荻窪の書店「Title」店主の辻山良雄さんは著書『ことばの生まれる景色』(ナナロク社)で『雲ができるまで』について書いています。「永井宏の文章をはじめて読んだときの静かな衝撃は、いまでもはっきりと覚えている。(略)自分の周りにもいそうな登場人物と、特別なことは何一つ起こらないストーリー……。「とても気持ちのよい文章だ」と思う一方で、このような文章がそれまで誰からも書かれていなかったことに驚いた。」
身のまわりの小さな出来事を見つめることで、日々の暮らしがかけがえのない時間に変わる。
ささやかでも自分で表現するということは、生きている実感を人まかせにしないということで、それが自分の人生を愛する方法になる。永井さんが伝えつづけたメッセージです。
永井宏(ながい・ひろし)
美術作家。1951年東京生まれ。70年代より写真、ビデオ、ドローイング、インスタレーションなどによる作品を発表。80年代は雑誌『BRUTUS』などの編集に関わりながら作品を発表した。1992年、神奈川県の海辺の町に転居。92年から96年、葉山で生活に根ざしたアートを提唱する「サンライト・ギャラリー」を運営。99年には「サンライト・ラボ」を設立し雑誌『12 water stories magazine』を創刊、2003年には「WINDCHIME BOOKS」を立ち上げ、詩集やエッセイ集を出版した。自分でも旺盛な創作をする一方で、各地でワークショップを開催、「誰にでも表現はできる」とたくさんの人を励まし続けた。
雲のマークについて
この雲は美術作家永井宏さんが描かれたスケッチからのもので、許可をいただき2020年から信陽堂のマークとさせていただきました。
永井さんは「だれにでも表現はできる。ひとりひとりの暮らしが表現になるんだ」という考えから表現活動をつづけ、また人を励ましてきた方です。信陽堂の活動もその考えに大きな影響をうけています。
スタッフコメント
クウネル、アノニマ・スタジオ、天然生活など、2000年代に次々に生まれた、暮らし系メディアの担い手たちに愛され、影響を与えつづけた永井さんの初期作品、初版から25年を経て待望の復刊です!
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